今回僕が紹介するのは、『新しい文章力の教室』という本です。
この本は、どのようにすれば文章を「書ける」ようになるのかを教えてくれるものです。
実際に読んでみて、自分の書いたブログの記事を見直す良い機会になりました。
『新しい文章力の教室』を読んで思ったこと
まずは、読み終えて思ったことを伝えていきたいと思います。
内容を詳しく説明する前に、読みやすくなるようにどのような工夫がされているかなどの紹介を行います。
その後で、どんなことが書いてあったのか説明していきますね。
①:読みやすいページ構成
読み始めてすぐに気づいたことに、読みやすさが挙げられます。
普通の本だと、本文がズラズラと続いていて、ページをまたいでいくことが多いですが、この本は、ほとんどの内容が見開き1ページで完結しています。
このような形式のおかげで、読んでいくと同時に整理して理解できますし、区切りをつけながら読み進んでいくことができます。
また、どこに何が書いてあったのかもわかりやすいので、辞書のように使うことも可能です。
本が苦手な人でもスラスラ読んでいける感じがしましたね。
読み終えるまでに飽きたり、疲れたりしてしまうことがないと思うので、一気に読破することができると思います。
②:全体の流れがわかりやすい
本の内容は全部で5つにわかれているのですが、この5つがキチンと段階を踏んでいてわかりやすかったです。
1.文章を書く前の下準備
2.書き終わった後の見直し(マクロ視点)
3.文章ごとの修正(ミクロ視点)
4.丁寧な文章にする
5.最後の仕上げ
上記のように並んでいるのですが、はじめに文章全体の流れを整えることから入り、最終的には一語単位で修正して磨き上げていくという行程がすんなり頭の中に入ってきます。
この本に書いてある通りに見直し・修正をするだけで、良い文章が書けるようになります!
そしてここで、この記事を読んでいるアナタに質問です。
今僕は良い文章が書けるようになると言いましたが、良い文章とはどんな文章でしょうか?
この本の初めに議論されている内容は、まさに”良い文章とは?”についてです。
『新しい文章力の教室』の要約①:良い文章ってなんだろう?
良い文章と聞いて、どのような文章を思い浮かべますか?
・他の人には思いつかないような独特の表現をしている文章
・専門的な言葉がいっぱい使われていて、なんとなくカッコいいもの
様々な答えが出てくると思いますが、この本の中では次のように定義されています。
この本ではおしまいまで通して、「完読される文章が良い文章」ということに設定します。
一見簡単そうに見えますが、最後まで文章を読んでもらうことは大変難しいことです。
自分が何か読み物をしていて、途中で読むのをやめることってありませんか?
このようなことが、自分の文章を読んでいる読者さんに対しても起こり得ると考えると、最後まで読んでもらうことの難しさが実感できるのではないでしょうか。
完読される文章=良い文章だということがわかったと思いますが、次に問題になるのは、良い文章を良いものたらしめているものは何かということです。
完読される文章と、完読されず途中で読むのを諦められてしまう文章の違いはどこにあるのでしょうか?
実はその違いは、事実・ロジック・言葉づかいの3つの要素が、正しい層構造になっているかどうかなんです。
一番根底にあるのが、出来事や日にち、人や本の名前などの事柄を表す事実、
その上に重なっているのが、言いたいことや伝えたいことをわかりやすく伝えるロジック(論理)
いちばん表層にあるのは、目に見えている言葉、文字列を表す言葉づかいです。
これら3つの要素は、取り返しのつかない順番で積み重なっており、入門者が一番苦手としているのが、真ん中にあたるロジックの組み立て方についてなのです。
『新しい文章力の教室』の要約②:ロジカルな文章を書くにはどうすれば?
ロジカルな文章を書くにはどうすればいいのでしょう。
解決策は本の中で次のように述べられています。
では、ロジックを立てる、すなわちロジカルに書くにはどうしたらいいでしょうか。
私はいつも「書き始める前に、主眼と骨子を立てることだ」と答えています。
主眼とは、その文章で何を伝えるのかという目的、すなわちテーマのことで、
骨子とは、主眼を達成するためのもので、「要素・順番・軽重」の3つで構成されています。
まとめると、
書き始める前に、テーマを決めて、何を(要素)どれから(順番)どれくらい(軽重)話すか決めるのです。
このステップを踏めば、ロジカルな文章を書くことができ、主眼と骨子をもつことを、筆者は、構造的記述と読んでいます。
そして、構造的記述を行うために、構造シートという紙を書いてから、実際に文章を書き始めることの重要性が述べられています。
僕も、この記事を書くときに構造シートを書いてから本文を書き始めてみましたが、捗り具合が全く違います!
主眼と骨子をしっかり定めることは大切なことなんだと気づくことができました。
詳しい書き方などは、実際に本を手に取って学んでくださいね!
『新しい文章力の教室』の要約③:実際に書くときのコツ
文章の主眼と骨子をしっかり定めることの重要性がわかったあとは、焦点があてられる場所が、
文章の全体→一文もしくは一文字単位に変わっていきます。
読み進めていくと、これらの各段階において注意すべき点をたくさん知ることができます。
文章を書くことが苦手な人がつまづいてしまいそうな、基本的なこともしっかり解説されているので安心してください。
一通り読んだら、自分が書いた文章もしくは記事などを見直してみるといいですね。
本を読んでいるときは当たり前に感じたことでも、意外とミスを犯したりしているものですよ(笑)
逆に、ある程度文章力があって、色んなことを意識しながら文章を書いている人にとっては、当たり前のことすぎて少し退屈に感じてしまうかもしれません。
とにかく、それぐらい丁寧に説明されていて、読んだ価値があったなと僕は感じました!
『新しい文章力の教室』の要約④:文章力が向上すると、仕事もできるようになる
この本で紹介されている構造的記述ができるようになると、文章力が向上していきます。
しかし、そこでとどまることを知らず、仕事そのものさえできるようになると筆者は言っています。
まずしっかりとしたテーマを定めて、その次に要点を抑えた情報を組み込んでいく構造的記述は、さまざまな場面で応用できます。
例えば、会社で企画書の作成を任された時でも、このやり方で行えば失敗することはないでしょうし、
さらに言えば、会社そのものさえ、主眼と骨子の考え方に則って運営していると言えるでしょう。
目標を定めて、立ちはだかる課題を、何を、どの順番で、どれぐらいの軽重をかけてこなしていくかとも言い換えられますね。
このように、この本で紹介されている構造的記述は様々な場面で適用できることがわかっていただけたと思います。
『新しい文章力の教室』の要約のまとめ
僕が読んだ『新しい文章力の教室』の紹介を行ったわけですが、
一度は読んだ方が良いと断言することができます!
それぐらい、文章を書くにあたっての基礎が詰め込まれていますし、良い文章とは何かを考える良いきっかけになると思います。
文章が書けないと困っている人はもちろん、自分の文章に自信があるという人にもぜひ読んでもらいたい一冊です!
ぜひ、チェックしてくださいね!